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シャーマン一族の末裔　

アブトゥ

さそり座
エジプト出身のシャーマン。
神託や死者の声を聞き星から未来を読む。
シャーマニズムをオカルトと扱われることに強い嫌悪感を持つ。
本名は一族の掟により明かすことが出来ない。
人を寄せつけない冷たい印象を与える。

神秘の力

砂の国からやって来たアブトゥの容姿で最も印象深いのは、その引き込まれるような二つの瞳である。
それはシャーマンと呼ばれる者たちが持つ、古き時代から継承されてきた真実を見る神秘の力なのだろうか？
また、彼の耳には海の下から様々な声が聞こえるという。
人間の体と魚の体を半分ずつに持った人魚たちの美しい声。
陸の住みかを追われた小さき者たちの悲しき声。
そして、志半ばに海に沈んだ冒険者たちの声……。
彼のこの不思議な能力が本物だとしたら、この先の未知なる航海で大いに期待できるものであろう。

深淵なる者

アブトゥが提督となった理由は、ペレスの態度が許せなかったからである。
シャーマニズムを一蹴したペレスの見解を撤回させるべく、勝手の知らぬ海の世界へ単身で乗り込んできたのだ。
剛直なまでに科学を信奉するペレスに対して、アブトゥもまた頑として一歩も譲ろうとしない。
だが、彼の毅然とした態度と、淡々とはしているが自信に満ちた言葉には、聞く者が納得せずにはいられない真実味が秘められているのは確かだ。
シャーマニズムという知られざる世界、科学の申し子ペレスとの対決、そして謎のベールに包まれた過去……しばらく、アブトゥから目を離すことは出来なさそうである。